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地盤改良工事の鉄則 ~失敗しないためのプロの視点~

皆さん、こんにちは。

 

埼玉県熊谷市、三郷市を拠点に地盤改良工事やプラント配管工事などを行っている

千代田技建株式会社、ブログ更新担当の富山です!

 

 

 

地盤改良工事の鉄則 ~失敗しないためのプロの視点~

 

 

「地盤改良って、どの工法を選べばいい?」「施工後にトラブルが起きないためには?」


地盤改良工事は、建物の寿命や安全性を左右する極めて重要な工程です。

しかし、間違った判断や施工不良は、不同沈下や液状化といった重大なリスクにつながります。


ここでは、プロが考える「地盤改良工事の鉄則」を詳しく解説します。


■ 鉄則①:必ず地盤調査を実施する

 

最初の鉄則は、地盤改良の判断は“調査データ”に基づくことです。

  • スウェーデン式サウンディング試験(戸建て)

  • ボーリング調査(ビル・マンション)

調査結果によって、必要な工法・深度・固化材量が決まります。

調査を省略する=施工不良の第一歩です。


■ 鉄則②:工法選定は“条件に合わせる”

 

地盤改良工法は多岐にわたりますが、万能な方法はありません。

  • 表層改良工法 → 軟弱層が浅い場合

  • 柱状改良工法 → 2~8m程度の軟弱層

  • 鋼管杭工法 → 支持層が深い場合

  • 砂杭・サンドコンパクション → 液状化対策

コストだけで選ばず、地盤条件と建物荷重に合った工法を選ぶことが鉄則です。


■ 鉄則③:施工管理を徹底する

 

地盤改良は、施工不良が目に見えにくい工事です。

  • 施工時の写真管理

  • 改良体の品質確認(撹拌時間・固化材量)

  • 出来形検査

特にセメント系固化工法では、練り不足や撹拌不良による不同沈下事故が多発しており、管理の徹底は必須です。


■ 鉄則④:環境と法令を守る

 

地盤改良で使用する固化材は、六価クロムの溶出リスクがあります。

  • 低クロム型固化材を使用

  • 残土処理の適正管理

  • 産業廃棄物処理法や環境基準の遵守

環境リスクを考慮しない工事は、後に大きなトラブルになる可能性があるため、必ず法令を守ることが大切です。


■ 鉄則⑤:保証とアフターフォローを確認

 

地盤改良工事は、建物完成後も長期的な安全性が求められます。

  • 10年保証や瑕疵保険の加入

  • 施工会社のアフター体制を確認

**「安さだけで選ばない」**ことが、将来的な安心につながります。


■ まとめ

 

地盤改良の鉄則は、

  • 調査を省略しない

  • 条件に合った工法を選ぶ

  • 施工管理と品質検査を徹底

  • 環境・法令を守る

  • 保証とフォロー体制を確認

 

この5つを押さえれば、不同沈下や液状化リスクを最小化し、安全な建物を守ることができます

 

 

 

次回もお楽しみに!

 

 

 

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地盤改良工事の歴史 ~安全な建築のために進化してきた技術~

皆さん、こんにちは。

 

埼玉県熊谷市、三郷市を拠点に地盤改良工事やプラント配管工事などを行っている

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地盤改良工事の歴史 ~安全な建築のために進化してきた技術~

 

 

建築物の安全性を支える最も重要な要素の一つが「地盤」です。

どんなに頑丈な建物でも、地盤が弱ければ倒壊や沈下のリスクは避けられません。


そのため、地盤改良工事は長い年月をかけて進化してきました。

今回は、地盤改良の歴史を振り返りながら、その背景と技術の発展を見ていきましょう。


■ 1. 地盤改良の起源は古代にあり

 

地盤改良の概念は、実は古代から存在していました。

  • エジプトのピラミッドローマの道路では、建設前に地盤を踏み固めたり、砂利を敷いて沈下を防止する工夫がなされていました。

  • 日本でも、古代の城郭や寺院建築では「版築工法(はんちくこうほう)」と呼ばれる地盤締固めの技術が使われていました。

この時代の改良方法は**“経験に基づいた簡易的な圧密”**が主流でしたが、後の技術革新の土台となりました。


■ 2. 近世から近代へ ~杭基礎の普及と科学的地盤調査~

 

江戸時代になると、日本では河川や海沿いに都市が発展し、軟弱地盤での建築が増加。


そのため、木杭を地中に打ち込む杭基礎が普及しました。

杭を支持層まで到達させることで、建物の沈下を防ぐ工法です。

明治以降、西洋建築の導入に伴い、科学的な地質調査土質力学の研究が進展。

  • 1910年代にはテラゾリの土質力学理論が確立。

  • 日本では関東大震災(1923年)を契機に、地盤と建築の関係性が注目されるようになりました。


■ 3. 高度経済成長期と地盤改良の本格化

 

1960年代の高度経済成長により、都市部では高層ビルやマンションが急増しました。

しかし、地盤沈下や液状化被害も相次ぎ、地盤改良工事の必要性が高まります

この頃から登場したのが、セメント系固化材を使った地盤改良です。

  • 深層混合処理工法(セメントスラリーを地中で撹拌混合)

  • 表層改良工法(地表近くを固化)

これらは、現在も多くの現場で使われている基本工法です。


■ 4. 近年の地盤改良 ~環境対応と高精度化~

 

現代の地盤改良は、より精密かつ環境に配慮した方法へと進化しています。

  • 環境配慮型固化材の開発(六価クロム溶出対策)

  • バイブロコンパクションサンドコンパクションパイルによる液状化対策

  • ICT施工管理ドローン測量での高精度データ活用

また、小規模住宅向けの簡易地盤改良(表層改良・柱状改良)も広まり、戸建住宅でも当たり前のように実施される時代になりました。


■ まとめ

 

地盤改良工事は、古代の踏み固めから現代のICT施工まで、約数千年にわたって進化してきました。


安全な建物を建てるためには、建築技術と同じくらい、地盤技術の発展が欠かせません。


次回は、この歴史を踏まえ、**「地盤改良工事で失敗しないための鉄則」**を解説します!

 

 

次回もお楽しみに!

 

 

 

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